整備部門の収益確保

自動車整備工場の売上増加の3大基本定義

  • 新規顧客を増す

  • 一度に買う量を増す

  • リピート購買を増す

 

整備・サービス部門で売上拡大を目指すには以下の2つのアプローチが必要です①「一回の来店で多く買ってもらう」②「リピート購買を増す」

皆様は、お客様が修理や点検で入庫された際、少しでも何かに気付いてお声掛けをされていますか?「押し売り」はお客様に嫌われますが、本当に悪い個所を事前に見つけてお知らせしたり、「そろそろ何々が定期交換時期ですよ!」とお伝えするのに遠慮は禁物だと私は思います。というのも、自動車というのは安全・安心が第一条件で、万が一の時には命にかかわる危険があるからです。またこの様なお客様への働きかけは「予防整備(万が一を起こさないための点検整備)」にもつながります。

特に3大消耗品と呼ばれる「オイル」「タイヤ」「バッテリー」などは交換時期が来るたびに何回もリピート注文頂ける注力商材です。

当方工場では例えば「事故修理」「鈑金塗装」などで入庫された時でもオイル交換時期に重なっていれば「今回、ついでにオイル交換も一緒に作業しときましょうか?」と確認する様に心掛けています。お客様にとってもその都度来店してもらうよりは手間がかからないのでカンタンに受注できます。感覚的にはお声掛け2回に1回位の確率でオイル交換作業の受注ができます。

 

シール

またこの様にチャンス生かすための下準備、販売促進として油脂類など交換した場合、忘れず必ず「実施日、交換時距離、次回交換月・距離」を記載した施工済みステッカーをお客様が目のつきやすい場所に貼りましょう。さらに念押しでお客様に納車時にお客様に対して直接「施工済みステッカー」を指さしながらこの様な形で次回のお知らせを記載していますとお伝えしています。ここまで念入りに下準備していると次回オイル交換時期になるとお客様自身からご連絡いただけるケースが多くなってきました。

「リピート数を増す工夫」は細かい気遣い、作業の積み重ねですが 長く続けていれば必ず効果発揮します。

 

タイヤ

もし整備士のあなたはお客様の「タイヤ」が擦り減っているのことに気付いたら積極的に交換提案していますか?1台のクルマは小さなネジまで数えると約3万個の部品からできていると言われます。その中でも「タイヤ」は唯一地面と直接接触している部品であり安全面で大切な役割を担っています。タイヤ交換を提案する仕事は、お客様の命を守る作業と言っても過言では無いほど重要な位置づけだと思います。

お客様に対して「タイヤの大切さ」「重要性」などをしっかり説明できれば、しっかりと聞き入れてもらえます。それには「タイヤ」に関しての「特性」や「構造」などを深く理解する必要があります。「タイヤ」に関して深く勉強してください。

理解進むと「整備」にも「販売促進」にも大変役立ちます。結局どこかで交換必要になりますので、出来れば自社で施工してもらえる様に働きかけてください。あのイエローハットも中古タイヤショップのトレッドの出店攻勢をかけているくらい良いタイヤ売れれば利益率もグッと上がります。

 

バッテリー

「バッテリー」も早めの交換おすすめしていますか?

最近のバッテリーは従来のバッテリーに比べ車体に電装品が増えているために悪くなってしまう時期も早まってきています。短い寿命の物なら約2年位で「バッテリー上がり」の状態になってしまいます。また最近のバッテリーは「突然死」の様に何の前兆もなく急に不具合発生してしまうのが特徴です。お客様によると「自宅出る時は普通にエンジン掛かったのにお買い物から帰ろうとしたらセルが回らない」とか、酷いものは「少しコンビニ寄って買い物しただけなのにまったくエンジンが掛からないで困っています!」とか本当に予期せず急に不調になるようです。

この様に外出先でお客様が困らないためにも上記の様な事例を使いながら、「早め早めの交換が必要です」とお伝えして受注につなげましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?上記の記載は決して押し売りではなく「予防整備」の提案で大切な整備の仕事です。自信を持って取り組んでいきましょう。

 

この記事の執筆者 
Toshi

幼い頃より自動車やバイクが好きで中学生の時は「自動車工学」愛読していました。整備業界にたずさわり早30年、途中鈑金塗装の修行も15年程経験しています。いろいろ経験年数だけは人並みに過ごしてきました。私の経験が少しでも何かのヒントになれば幸いです。

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